京王線地下化と緑の街づくりを進める会
会の趣旨:
京王線の複々線化が、1969年からあった計画に基づいて進められようとしています。
元計画は京王線の笹塚〜つつじヶ丘間において、在来線と線増線(新設複々線)の4線を高架にする案でしたが、東京都は在来線は高架の元計画のままとし、線増線を地下に2012年度にも計画変更して着工しようとしています。
この案によると、京王線の笹塚〜つつじヶ丘間において、在来線については1970年台に高架化され、法定耐用年数50年に達しようとする笹塚駅と八幡山駅をそのまま利用して高架化し、地下には新宿〜調布間をノンストップで走る列車のために二線を新設するとしています。
説明会では高架・地下併用方式が建設費用が安いというのが大きな理由でした。
しかし、地下シールド工法の技術が進歩し、地下区間がより経済的に施工できる21世紀の現在、東京都の主張する「地下にするとより多くの予算を必要とするから」という理由はもはや通用しなくなっています。
京王線は甲州街道と概ね平行に走っており、さらに笹塚〜上北沢間には甲州街道の上に首都高速道路4号線が高架でつくられています。その多くの地点では両者の間はわずか200メートル未満しか離れていません。
もし高架京王線が建設されれば、高架と高架に挟まれるこのような住宅地は世界的にも例がありません。
住民の被る高架鉄道と高架道路の反響による複合的騒音、電波障害、景観の悪化、車による大気汚染、精神的圧迫感、など環境悪化は容易に想像できます。住民のみならず、鉄道利用者にとっても、万一の地震発生時の高架構造物からのコンクリート塊の落下などは大変心配される問題です。
しかしながら、環境影響評価準備書では「高架構造物の材質や色彩に配慮することにより、周辺環境および地域景観との調和を図ることが出来、景観に与える圧迫感を軽減すると考える」などとして、高層ビルなどが建ち並ぶ街に作り替えてしまう計画を進めようとしています。
兆円単位の巨額の税金を投入した一大プロジェクトとして、地域住民などに全く配慮なく進められるこの計画案を撤回させ、防災に優れ環境を良くする京王線全面地下化により、現在の在来線が巻き起こす騒音等の環境公害を根絶し、開かずの踏切も早期解消するべく、「京王線地下化と緑の街づくりを進める会」は2009年11月の都市計画素案の発表後に住民有志により結成されました。
組織:
有志による自由な組織のために、会長など役職のしばりはありません。
参加者各々ができる事をできる範囲で行う自発的意思を最大限尊重する活動を行っています。
活動:
会では、東京都や杉並・世田谷両区に対する請願書の提出、杉並・世田谷両区長に対しての面談による請願、国と東京都に対する署名運動、環境影響評価基準書に対する意見書の提出、杉並・世田谷両区区議及び都議並びに各種団体等に対する協力・連携の要請、ブログや活動報告の発行配布などによる広報など幅広い活動を行っています。
また明大前、下高井戸1丁目、上北沢、烏山などの地区単位での活動を行っています。
定例会:
原則毎月第三土曜日に定例月例会で情報交換や活動計画をたてています。
主張:
私たちは、京王線の立体交差化を地下方式で行い、その地上部分は歩行者が安心して通行できるみどりの道路とし、震災などの非常時には避難路としても活用できるようにすることを主張しています。
3.11東日本大震災後の日本では、民主主義のあり方が問われています。住民の計画参加が無いままに、官僚が40年以上前の計画を何ら見直しもせず、情報公開もせずにしゃにむに遂行しようとする「主権在官」に今こそNo!を声を大にして言いましょう。
市民の意見、住民の意見を尊重し、住民参加、情報公開の元、安心・安全でよりよい住環境、都市環境をを共に創りあげ、次世代に誇れる持続可能な社会を作りましょう。
連絡先:
e-mail: yurikohasmell@yahoo.co.jp